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建築トレーラーハウスってどんなお家?〜小さなお家の良いところと悪いところ

[徹底解説]最近話題のトレーラーハウスってどう?
「トレーラーハウス」ときいたらどんなお家を想像しますか?
キャンピングカーのようなイメージをもたれる方も多いかもしれません。近年、トレーラーハウスは、さまざまなカタチでいろんな場所にみられ需要も大きく高まっています。四日市周辺では、まだまだそんなに目に触れることはないですが、例えば、自宅の庭に導入するにはどうしたらよいでしょう?
また、トレーラーハウスを見ていくと「タイニーハウス」も登場してくることが多いかと思います。タイニーハウスもまた、トレーラーハウスと同様に需要が高まっている、お家のカテゴリーです。
今回は、そんな「トレーラーハウス」や「タイニーハウス」の魅力や良いところや悪いところをお伝えします。

トレーラーハウスとは

トレーラーハウスとキャンピングカー


※写真はイメージです。
トレーラーハウスとは「車両を利用した工作物」として定義される「移動可能な家」という意味合いを持つ車両(「被けん引自動車」)です。トレーラーハウスというのは和製英語で、発祥の地である米国では「モービルホーム」「モーターホーム」と呼ばれる事が一般的です。どの名称であっても、その名の表すところは「可動性」+「住居」にあります。トレーラーハウスの一般的な構造としては、「車台」と呼ばれる自動車のシャーシにあたる部分、「上物」と呼ばれる居住空間部分に分かれます。広大なアメリカ大陸では、珍しいものではない、お家のカタチです。
こうした背景を持つトレーラーハウスですが、国土も道幅も狭い日本では同じようには、いきません…
日本では、法的には「トレーラーハウスは自動車である」というのが基本的な考え方です。しかし全てのトレーラーハウスが自動車かといえば、一概には言えない状況だそうです。日本の道路を走ることのできる車両のサイズや重量などの上限が決められてたり、自動車には車検を受けることが義務付けられているのが主な理由です。
トレーラーハウスは、「道路運送車両の保安基準」(道路運送車両の保安基準とは、自動車や原動機付自転車、軽車両などに関する安全や構造など、さまざまな基準を定めている法律)に則るべき自動車(非けん引自動車)にあたります。基準は多数ありますが、例えば「車幅2500mm未満、車高3800mm未満、車長12000mm未満」となります。
こうした「道路運送車両の保安基準」で定める車両“以外”のトレーラーハウスについては、東日本大震災を機に、日本トレーラーハウス協会(tps://trailerhouse.or.jp)の働きかけにより、平成24年(2012年)12月27日に「トレーラーハウスの運搬に係わる制度改定」が施行され、自動車として認められていないトレーラーハウスが道路を走る場合、運輸局に「基準緩和の認定」を申請し、認定を受けたのち2カ月間のみ通行できるようになりました。
キャンピングカーとトレーラーハウスの違いを考えてみましょう。キャンピングカーは、エンジンの付いた自動車であり自走可能です。それに対してトレーラーハウスはエンジンの無い「被けん引自動車」であり、けん引される事で走行可能です。また、利用方法も違います。キャンピングカーは旅の移動手段としての活用、トレーラーハウスは一定の期間定置して利用する、居住空間としての活用に使われています。
似たような用語として「コンテナハウス」があります。これは、海上コンテナを住宅や施設として利用するもので、車台に載っている事でトレーラーハウスと定義されますが、基礎工事を行ない土地に定着させる場合、コンテナハウスは建築物に該当します。

トレーラーハウスとタイニーハウス


※写真はイメージです。
タイニーハウスは「tiny=とても小さい」の文字どおり、小さな家(建物)を指す言葉です。タイニーハウスは「建築物」となります。そのため建築確認が必要になります。一方、トレーラーハウスは「自動車」のため、建築確認は不要です。ただし、「建築物ではない」と認定される必要があります。市街化調整区域(※)ではタイニーハウスや小屋、プレハブ、物置など「建築物」を設置することができませんが、トレーラーハウスは建築物ではなく、「随時かつ任意に移動できる」自動車のため設置できます。
※「市街化調整区域」とは、都市計画区域について、無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため必要があるときに定める区域区分のうち、市街化を抑制すべき区域として定める区域のことです。市街化調整区域は、農地や自然を残すことを目的としているため、特別に許可を得ない限り、原則建物を建てられません。 新しく建物を建てられないのはもちろん、すでに建っている建物の建て替えやリノベーションも許可を得て行う必要があります。 したがって、基本的には建物なしの土地活用を検討する必要があります。

トレーラーハウスの良いところ悪いところ


※写真はイメージです。
[良いところ(メリット)]
■初期費用、ランニングコストが、一般住宅より安くすむ
家を購入すると土地代や建設費など数千万円単位の出費となり、固定資産税や不動産取得税なども発生します。一方、トレーラーハウスは基本的にどこにでも置けるため、大きな初期費用は車体費用だけです。メンテナンスは必要ですが、維持にかかる費用も安く、ランニングコストも抑えられます。
■法律上、家が建てられない場所にも設置可能
家を建てることができない市街化調整区域にも設置できるのがトレーラーハウスの魅力。市街化調整区域に設置することで土地の選択肢が広がるうえ、市街化区域に設置する場合よりも価格を抑えられます。引っ越す際にも車体を動かすだけでいいので、拠点をこまめに変えたい方や他拠点生活を望む方にもおすすめです。
■災害時にプライベート空間を確保が期待できる
防災意識の高まりの中で、トレーラーハウスは、災害時の避難所代わりにも役立つことが期待されます。ガスや電気、水道などが通っていれば自宅で過ごすのと同じ感覚で生活ができるでしょう。実際に、政府も災害支援の一環としてトレーラーハウスの活用を検討しています。
一般的な仮設住宅と比較して、設置すればすぐ使える即効性があり、撤去時の廃棄物がほとんど発生しないのも大きなメリット。こうした利点から、最近ではインバウンド需要向けのホテル運営や民泊にも活用されています。
[悪いところ(デメリット)]
■自走できない
自走して移動できないことがデメリットとしてあげられます。移動させるたびに運搬コストが発生するうえ、自らけん引する場合は専用の免許も必要になります。キャンピングカーや一般車と比較すると移動に制限がかかります。
■狭い道や地盤が弱い道には侵入できない
車体が大きく、重量のあるトレーラーハウスは日本の道では思うように移動できないことも多いです。とくに道幅が狭い道や急カーブ、地盤が弱い場所に侵入することは難しくなります。設置したい場所が決まっている場合は、事前に業者と相談しておくことが必要です。
■定期的なメンテナンスが必要
家と同じで、トレーラーハウスにも定期的なメンテナンスが必要です。こまめにメンテナンスしなければ雨漏りや錆などが発生し、住み心地にも影響します。車種や環境にもよりますが、一般的なトレーラーハウスには20~30年住むことができるといわれています。

 

トレーラーハウスの利用

住居として

コロナ禍を経た近年では、「はなれ」としての利用が多いだけでなく、母屋として利用する方もいらっしゃいます。
簡易的な内装ではなく、日常住むために十分な設備を備えているものも多く、書斎や簡易オフィスとして利用したり、趣味のお部屋や子ども部屋としての利用も多いそうです。

宿泊施設として


観光資源のある場所では、複数台のトレーラーハウスを並べ、宿泊施設としても利用されています。
コテージほど質素ではなく、グランピング施設ほど豪華でもない、ほどよい広さと手軽さが、人気の秘密です。土地があれば、景色も期待でき、たき火やBBQの場所としても利用できるそんな施設になります。
また、飲食店、物販、美容室、ネイルサロン、観光地のアンテナショップなど、店舗として幅広く使われています。一定期間利用し、出店のためのテストマーケティングにも活用にも最適です。

災害時の仮設住宅として

前述にもあるように、近年、仮設住宅としての利用、検討が積極的にされています。設置場所までの道幅や地盤を考慮する必要はありますが、災害時に素早く設置可能な住宅として注目されているのです。
被災者、自治体職員、災害ボランティアの方、他県自治体からの応援職員、復旧作業にあたる企業関係者や医療従事者などが挙げられます。災害時には被災者が優先される一方で、災害ボランティアの方などはどうしても対応が後回しになる事が多いようです。トレーラーハウスは、そうした方のケアとなる「支援者支援」施設として採用されるケースも昨今増えてきています。
東日本大震災、熊本地震で、能登半島地震の復興支援活動やコロナ禍での医療機関支援活動に利用されています。

公共施設として

変わった利用方法としては、トイレ、喫煙所といった公共施設にも使われています。イベント開催時の屋外喫煙所などイベント終了時の撤去や再利用もできるので、トレーラーハウスは活躍しています。

 

高増工務店とトレーラーハウス

旭工務店(青森)のトレーラーハウス





※写真は旭工務店さんのトレーラーハウス(上記4枚)です。
古くからお付き合いのある、青森市に拠点を置く旭工務店さんでは、先日トレーラーハウスを開発されたと聞き、訪問して参りました。
外装は、黒で統一されたシックな佇まい。内装は、木を効果的に使い、シンプルでモダンな趣です。また、限られたスペースの中で収納も工夫されていて使い勝手のよい空間になっていました。

洋風のお家とトレーラーハウス

高増工務店でトレーラーハウスを造るとしたら…やっぱり洋風のお家にこだわりたいと思っています。
トレーラーハウスは重量が重要な要因となるので、レンガをふんだんに使うといったことは、難しいかもしれませんが、高増工務店が半世紀以上にわたり蓄積してきた洋風のお家のノウハウを詰め込んだトレーラーハウスにしたいと思います。
レンガのお家や1st BASE、2ndBASEといった高増工務店のお家と同じ敷地にあっても違和感のない、そんなトレーラハウスを開発していきます。こうした、商品のリリースは、時間をかけてはもったいなので、夏頃を目処に完成させたいと思います。商品としてラインナップする際には、ぜひ実際のものをお披露目したいと考えているので、ご期待ください。

高増工務店は、四日市市を中心に三重県内はもちろん、愛知県の一部も施行エリアとなっている地場に直結した地域の工務店です。創業以来、半世紀以上多くの施工実績があるので、洋風と和風を調和させるアイデアもたくさん持っています。こうしたアイデアや施工実績には、「地場のアイデア」もあります。地場のアイデアは、施工エリアの気候や風土、人気や特製などを考慮した提案のことです。設計士が内部にいるので、検討内容を整理して、しっかり考えていただいて、納得のいくお家を提供しています。お家のことなら、新築でもリフォームでもどんなことでもお気軽にお問い合わせください。相談にしたからといって、必ずお家を購入しなくても大丈夫です。オンラインでも対面でも対応していますので、お気軽にお問い合わせください。資料請求もお待ちしています!


新築はもちろんフォームに関するお問い合わせ、ご相談を承ります。
「お問い合わせ・資料請求」「お家づくり相談」よりお気軽にお問い合わせください。・
また、完成したお家をじっくりご覧いただけるイベントや季節に合わせたイベントも定期的に開催しています。ご都合のよいときにご参加お待ちしています。

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