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インテリア吹き抜けをつけると後悔する?〜人気の吹き抜け事情を解説します!

人気の「吹き抜け」後悔しない設置のポイントって?
お家の空間を広く明るくする効果のある吹き抜けは、複数の階層があるお家(2階建て、3階建て…)に限らず、平屋でも有効になる間取りです。
ですが、ネットを検索してみると「吹き抜けをつけると冬寒くなる」とか「1階のニオイが2階でも気になる」など、「後悔した」というお話を目にします。こうしたデメリットも予め対策しておけば、軽減できたり、なくしたりできるものも多いです。
高増工務店が販売している「レンガのお家」をはじめとする「洋風のお家」では、吹き抜けは、ほぼ標準装備です。
というわけで、今回は、吹き抜けのデメリット解消のアイデアは、もちろん、効果的な使い方などを紹介します。

吹き抜けのメリットデメリット

吹き抜けとは


「吹き抜け」は、階層と階層の間に天井および床を設けず、下複数階をひと続きにした空間で、縦の広がりを持たせる構造のことです。
リビングルームを玄関周りなどに使われることが多いです。
空間に広がりを持たせることで、視覚的に解放感が生まれます。デザイン面でもおしゃれな仕上がりになるうえ、機能面でもメリットが多く、洋風のお家だけでなく、和風のお家にも採り入れられることの多い人気の構造です。

吹き抜けのメリット


①室内が明るくなる
吹き抜け空間では、2階の壁に窓を設置することが多くなるため、高い位置から自然光を取り入れることが可能になります。家全体を明るくしてくれる効果があるため、「密集した住宅街で明るさを確保できるか不安」「土地が狭くて光りを取り入れられるか不安」という方でも、自然光を取り入れることができる吹き抜けはおすすめです。
お家の中で、玄関は暗くなりがちですが、吹き抜けにすることで、光を取り込むことができ、明るい印象のお家になります。
また、日中はお部屋を自然光で照らしてくれるため、電気をつける必要が少なくなり、電気代の節約に貢献します。
②開放的な空間になる
吹き抜けは、1階の天井、2階の床がない空間ですので、縦方向に圧迫感のない空間を創出します。そのため、土地がそれほど広くない場所でも、吹き抜けを設置することで、吹き抜けがないお家に比べ広く感じさせてくれる効果があります。
③風通しがよくなる
吹き抜けの設置によって窓の高低差ができ、自然換気の流れが生まれるため、風通しのよい空間になります。
また、吹き抜けを設置する際、シーリングファン(シーリングファンは、天井に取り付ける大きなファン)やサーキュレーター(サーキュレーターは、風が直線的で届く距離が長く、風力も強いので、床に設置することが多い)をつけることも。シーリングファンやサーキュレーターによって効率良く空気循環ができ、室温調整にも役立ちます。
④おしゃれなお家になる
吹き抜けがある家は、一気におしゃれな雰囲気になります。吹き抜けの広い空間を活かして大きなカーテンを設置したり、自分好みの照明を吊るすことで個性的な空間をつくることも可能です。
また、吹き抜けは和風・洋風どちらのテイストでも合わせられるため、柔軟性の高い空間です。洋風のお家では、ほぼ標準のような印象かもしれませんが、和風のお家にも似合う空間です。
⑤家族のコミュニケーションがよくなる
リビングに吹き抜けを設置すると、上下の階の空間が繋がるため2階の様子がわかりやすくなります。(もちろん、2階にいて1階の様子も)子ども部屋や寝室を2階に設置したときでも、どこにいても家族の気配を感じられ、家族のコミュニケーションが取りやすくなります。
また、1階部分と2階部分で2世帯で暮らす間取りに吹き抜けを取り入れることも多いです。居室や水回りは世帯ごとに別に設ける構造でも、吹き抜けを設置することで互いの家族の様子がすぐにわかって声かけもスムーズにできます。

吹き抜けのデメリット

①2階の床面積が狭くなる
吹き抜けを作ると、2階の吹き抜け部分の床面積が減るため、間取りが狭くなります。十分な広さが確保できるなら、問題ありませんが、家族の人数や作りたい部屋数などを考慮して、吹き抜けを設置できるか予め相談いただけるとお家づくりがスムーズになります。
②空調が効きづらくなる
吹き抜けを設置することで、日光を取り入れやすくなる反面、その分部屋が温まりやすくなります。冬は、吹き抜けの上部から冷たい空気が降りてくるので床付近が寒くなりやすい傾向があます。そのため、家の断熱性や気密性を上げるなど、暑さや寒さの対策が必要です。
③メンテナンスが大変
吹き抜けは、メンテナンスや掃除がしにくいことがデメリットとしてあげられます。高い部分にある照明器具やシーリングファンなど、手が届かない部分が多いので、掃除が大変に感じることもあると思います。
安全のためにも定期的に業者に頼んで掃除してもらう必要があるかもしれません。点検掃除のための足場をつくっておくとよい場合もあります。
④音、ニオイ、煙もひろがりやすい
吹き抜けを作るうえで、「音」についても考慮が必要です。間取りにもよりますが、リビングでの話し声や、テレビの音が2階にも届くことがあります。
また、ニオイや煙が広がりやすいデメリットもあります。リビングに吹き抜けを設置する場合、料理のニオイが広がりやすくなるため注意が必要です。
⑤耐震強度が弱くなる
吹き抜けは2階の床がない分、どうしても耐震強度は弱くなります。また、吹き抜けのある家には大きな窓を取り付けるデザインも多いため、台風等の自然災害への対策もより必要になることがあります。

平屋と吹き抜けの相性


吹き抜けは、前述の通り1階の天井と2階の床を設けないことにより、上下階分のスペースが縦方向につながっている空間です。では、平屋に設置することはできないのでしょうか?
平屋で吹き抜けを取り入れるためには、「勾配天井」を利用するのが効果的です。勾配天井は、屋根の勾配を活かして傾斜をつけた天井のことで、同じ空間において天井の高さに差ができます。つまり、天井高の差を利用して、一部に吹き抜けのような高さのある部屋をつくることが可能になります。勾配天井は、平屋だけでなく、2階にあるリビングや2階建てでも上にフロアのない1階部分に取り入れることも多くなっています。
高さの制限を受けにくい平屋は、ある程度自由に天井高を設定できます。勾配天井を取り入れ、より天井の高い部分を生み出せることになります。これを利用すれば、平屋でも吹き抜けと同様の効果をもたらせるのです。
平屋を勾配天井にして天井の高さを上げると、天井付近に余剰空間ができます。この空間をロフトやスキップフロアにできるのも、平屋に吹き抜けを取り入れるメリットです。
ロフトは、通常天井高が1.4m以下、広さが下にある部屋の床面積の1/2未満で、建築基準法における延べ床面積に含まれないスペースです。一方、スキップフロアは、各フロアの中間に設けられるフロアのことで、平屋においては「1.5階」となります。ロフトと違いスキップフロアに天井高の制限はありません。
天井高が低いロフトは収納として活用すると便利です。延べ床面積に算入されないこともあって、容積率が厳しい土地でも空間を有効につかえます。スキップフロアは延べ床面積や階に算入されるのが一般的ですが、天井の高さ制限がないので、書斎や趣味のお部屋、小さなお子様のプレイルームなど居室として活用するのもありです。

 

吹き抜けのデメリットをカバーするアイデア

光熱費の問題



吹き抜けを設置すると1階と2階がつながるため、冷暖房の効率が下がってしまいます。温度は常に一定ではなく、暖かい空気は上昇し、冷たい空気は下降します。そのため冬は、1階で暖房をつけるとその暖かい空気が2階に上がり、2階の冷たい空気が1階へと下がるため、1階が寒くなってしまうのです。一方、夏はトップライトとハイサイドライトからの日差しによって暑くなりやすいため、2階が暑くなってしまい、日中は冷房が欠かせなくなることもあります。
●対策
シーリングファンを吹き抜けの天井部分に設置すると、1階と2階の空気を循環させ、上下階の室温を均一に保つことができます。さらに有効なのが、全館空調を採用することです。全館空調であれば、家のどの部屋にいても室温が均一になります。また、1階の冷えをより解消したいなら、床暖房がおすすめです。特に高増工務店で採用している「蓄熱式床暖房」は、1階も2階も効果的に温めます。三重県でも鈴鹿山脈に近い山間の地域などは、冬の寒さが厳しいですが、蓄熱式床暖房の設置により温かく快適冬を過ごすことができます。
蓄熱式床暖房については、こちら、「快適に過ごすための寒さへの備え〜オススメの暖房方法とは?」もあわせてご覧ください。

夏の暑さに対しては、トップライトとハイサイドライトにロールスクリーンやブラインドのつけることで軽減できます。遮熱・遮光機能があるため、熱おさえます。(ただし保温効果はないため、夏のみの対策となります。)サーキュレーターを床付近に置き、冷たい空気を循環させることも効果的です。
また、気密性・断熱性の高さを考慮すると外気の影響を受けにくいお家になるので、設計時点で検討するとよいです。

音、ニオイ、煙の上抜け問題


家族の気配を感じられ、コミュニケーションがとりやすいということは、逆に1階や2階の音が互いに伝わりやすいことになります。1階での話声やテレビの音などがうるさく、2階で勉強している子どもの邪魔になったり、1階の音が気になって眠れない、といったこともあるため、間取りについては、吹き抜けをつけない場合よりもさらに検討する必要があります。吹き抜けにプラスしてリビング階段にすると、より音が響きやすくなるため注意が必要です。
同じようにニオイも高いところに向かって流れやすいため、2階にいても料理のニオイが気になることがあります。キッチンで魚を焼いたり油を使って料理をしたりすると、そのニオイが2階に届きます。ダイニングで焼き肉したら、2階の部屋にあった衣類やベッドにニオイがつく…なんてこともあるかもしれません。
●対策
音に関しては、2階部分の吹き抜けに腰壁を設置するだけでも、音が響きにくくなります。また、吹き抜けの隣に寝室を作らないといった間取りの工夫も有効になります。より防音対策をしっかりしたいなら、居室の必要な部分の壁の防音性を高めることも考慮するとよいです。
ニオイは、空気の入れ換えができるトップライトとハイサイドライトなどの窓を設置すると効果的です。窓には、ガラスが開閉できないFIX式と窓を開けることができる開閉式の窓がありますが、採光のためだけならFIX窓がおすすめですが、通風や空気の入れ換えも考慮すると開閉式が有効です。開閉式でも手動と電動があるため、設置場所によって検討しておくと安心です。

メンテナンス方法


吹き抜け部分の掃除や、照明の電球交換などのメンテナンス方法を考えておきましょう。吹き抜けの天井は高い位置にあるため、メンテナンスしにくいのですが、窓や窓枠、シーリングファンなどにたまったほこりなどの定期的な掃除が必要です。照明を天井部分に設置していると、そのメンテナンスや電球の交換といった作業もあるため、どうやってメンテナンスをするか考えておく必要があります。
●対策
吹き抜けのメンテナンスは、高所専用の掃除グッズを利用します。柄が伸びるモップなど、高さにあわせたものを選ぶと掃除が簡単かつ安全に行えます。照明の電球交換は、簡単に手が届かないため難しいのもあるので、電球を高寿命なLED型にしたり、照明器具自体を交換しメンテナンスしやすいものにしたりするとよいです。
予め業者を選定しておき、定期的にメンテナンスを依頼することも考慮しておくとよいです。高所作業は高齢になればなるほど危険が伴うため、専門業者に依頼するほうが安心です。

耐震性への考慮


吹き抜けを作ると、どうしても耐震性に不安が残ります。地震の横揺れは、壁だけではなく床でも支えているからです。吹き抜けにすると、床の面積が減るため、地震の横揺れに耐えられる力が弱くなります。
●対策
高増工務店が採用しているツーバイフォー工法は、すべての商品使われています。ツーバイフォー工法であれば、吹き抜けを設置しても十分な耐震性を担保することができます。
また、ツーバイフォー工法+レンガでつくられるレンガのお家は、より優れた耐震性を備えることができます。
ツーバイフォー工法については、こちら、「耐震等級はどれくらい?ツーバイフォー工法を知っておこう。」もあわせてご覧ください。

 

吹き抜けのあるお家[施工例]

白い漆喰とレンガが良く似合う平屋のお家(1stBASE-030 H様邸)


白いしっくいとレンガが良く似合うお家。
玄関柱にレンガを用いるととてもお洒落になります。
玄関へはスロープでも上がれるようになっているので、将来的にも安心なアプローチになっています。
玄関を入ると目に飛び込むのが、ホールにある大きなニッチ。ニッチ内に絵を飾ったり、季節のお花を飾れるように大きくなっています。
リビングダイニングは勾配天井の吹き抜けになっています。平屋だからこそできる勾配天井。梁を見せることで雰囲気も出てきますね。天窓からは、光がふんだんに入り、晴れた日の夜には、星空を楽しむことも。シーリングファンも設置して、空気循環の機能があるほか、インテリアに合わせたシックな色合いなのでオシャレな雰囲気に仕上がりました。
キッチンはアイランド型です。ご家族みんなが料理に参加できるようにと作業台にアイランド型を採用されました。
こちらの敷地は線路沿いの三角形の敷地です。電車の音、振動、電磁波そして三角形の利用の仕方を全てクリアした素敵なお家です。こんな場所にお家は建つのかな?と思っている方は是非一度ご相談ください。一級建築士がアイデア満載の素敵なプランをご提案いたします!
このほかの画像は、こちらのページをご覧ください。

大きなキッチンのある青のお家(1stBASE-028 N様邸)


鈴鹿の海の近くに建つ青い外壁が似合うお家です。青と白そして木のコントラストがオシャレな仕上がりです。
大きなウッドポーチはワンちゃんの部屋からも出入りできるので家族みんなで楽しめます。
将来英会話教室ができるように設けた1階の書斎は、生徒さんたちが自宅の玄関を使用しなくても出入りできるようにと屋根付きポーチを作ってあります。
リビングは大きな吹き抜けがありとても開放的です。また、吹き抜けにはキャットウォークがありかわいさを演出しています。キャットウォークは、メンテナンスの時にも利用できるので機能的にも便利です。
キッチンはキッチンハウスのオーダーキッチン!4口のコンロや七面鳥が焼けるほど大きなオーブンを採用したり、アメリカンな仕様になっています。窓も多いので、とても明るい印象になっています。このように充実した設備のキッチンはドラマに出てきそうで理想的ですね。
また、蓄熱式床暖房が完備されているお家なので大きな吹き抜けがあってもポカポカでゆっくり過ごせます。
毎日の生活が楽しめるそんなお家です。
このほかの画像は、こちらのページをご覧ください。

しっくいの外壁と塔屋が似合うお家(1stBASE-023 K様邸)


お城のような塔屋と白いしっくいの外壁がよく合っていて、レンガも綺麗なアクセントになっています。津市の閑静な住宅街に建つこの邸宅はひと際目を引くお家です。
塔屋の室内はダイニングルームで、吹き抜けになっているので、開放的な空間で食事を楽しめます。リビングの天井も大きな吹き抜けになっていて、こちらも開放的な空間になっています。こちらのお家は蓄熱式の床暖房が施工されているので大きな空間があるお部屋もポカポカで暖かい室内になっています。蓄熱式床暖房は家中 を24時間暖かく保つことができます。蓄熱式のためランニングコストも抑えることができるのでコストパフォーマンスも最高の暖房設備です。
リビングにあるウォークインクローゼットの室内はイギリスの路地裏のような雰囲気で遊び心を演出しています。写真にはないですが、リビングの吹き抜けにはキャットウォークがあり、そこには大容量の本棚も設けてあるのでハリーポッターの物語に出てくるような、クラシックな図書館のスペースになっています。
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北欧スタイルのナチュラルなお家(1stBASE-018 M様邸)


大屋根の妻飾りが目を引く北欧スタイルのお家。
白とダークブラウンの落ち着いたコントラストがきれいで庭の緑が良く似合います。屋根には、天窓も設置されているので、光の取り込みもバッチリです。バルコニー手摺やデッキは木で手作りした優しいデザインです。
リビングから直接出られるウッドデッキは、アウトドアリビングとして、いろいろな使い方が可能です。
無垢材をたくさん使用したナチュラルな室内には薪ストーブを設け優しさを演出しました。薪ストーブの上部は2階まで吹き抜けになっているのでストーブの優しい暖かさが家中を包み込んでくれます。書斎の机や本棚も木で製作しました。窓から見える鈴鹿山脈の雄大な景色を眺めながらゆっくり読書ができそうです!
このほかの画像は、こちらのページをご覧ください。

 

流行っているから…つけるのは危険です

吹き抜けに限らず、「流行っているから」「みんなつけているか」は後悔のもと


吹き抜けに限らずですが…お家の間取りや設備などにも、はやりすたりがあります。
ですが、はやりに飛びついて、自分のライフスタイルに合わない間取りにしてしまうことこそが、後悔の元になります。お家は、多くの方が、一生に一度の大きな買い物となると思います。「流行っているから」つけたお部屋が、数年後、物置になっている何てことがないように、設計士を含めて、しっかり吟味する必要があります。
高増工務店は、四日市市を中心に三重県内はもちろん、愛知県の一部も施行エリアとなっている地場に直結した地域の工務店です。創業以来、半世紀以上多くの施工実績があるので、今回取り上げた「吹き抜け」のデメリットを解消するアイデアもたくさん持っています。こうしたアイデアや施工実績には、ここだから出来る「地場のアイデア」もあります。設計士が内部にいるので、検討内容を整理して、しっかり考えていただいて、納得のいくお家を提供しています。お家のことなら、新築でもリフォームでもどんなことでもお気軽にお問い合わせください。相談にしたからといって、必ずお家を購入しなくても大丈夫です。オンラインでも対面でも対応していますので、お気軽にお問い合わせください。資料請求もお待ちしています!


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